ただし鉄模連会場の場合、スペースの関係上、上記のポイント部分は持って
いけません。そのため会場では『D-101と接続してあるコードを抜いた状態で
電源ON/OFFを行う』という形で対処しています。
これを応用すれば固定レイアウトの場合、D-101(=コマンドステーション)と
フィーダー線路の間にON/OFFスイッチを設け、これを操作することによってD-101
からの電気が運転用線路に流れないようにする、という方法が良策かと思います。 |
2.一個体の連続走行は手短にすべし |
実物も走行→駅等で停車、を繰り返すわけで、その中には車輛自体を休ませる
都合上の場合もあります。夏、抵抗制御の電車から降りると床下から『ムワッ!』
とした熱気が上がっていることでもわかるかと思います。
模型車輛などが搭載しているDCCデコーダーは『電子部品の塊』です。お手持ちの
パソコン等でおわかりのとおり電子部品は基本的に通電中は発熱します。もちろん
室温や人間の体温程度では壊れませんが『連続走行している』ということは、すなわち
『コマンドステーション(=コントローラー)と絶えず通信している』ということです。
さらに走行機能のデコーダーが搭載されている場所はモーター付近である事も多い
ですし、蒸気機関車のテンダーのように『密閉された場所』であることも多いです。
パソコンなどのようにファン等を付けて『強制空冷する』という手もあるかもしれませんが、
それが出来るのはOスケールなどの大型模型だけかと思います。
となればHOやNでは『停車させて冷やす』しか方法はありません。
欧米で多く行われる『実物の運転を再現した複数の人物による運転セッション』でも
『たった一つの動力車が常時走行している』というのは、ものすごく小さな鉄道を除き、
実物の運転を再現している以上
、ほぼありえない話で退避や行き違い、機関車交換といった『停車』を繰り返すわけ
です。
しかし日本でよく行われる『お座敷運転』では多くの場合、エンドレスを常時走行
していることになるためデコーダーが熱暴走しやすい環境、とも言えます。
実際、デコーダーによっては30分以上連続走行していたら誤動作をするようになった、
という事例もあります。(どの程度のスピードであったのかは不明です)
本来、DCCサウンドが付くと『スケールスピードに近い運転をしたくなる』はず
(そうしないと音が不自然になる)なのですが中には『音が付いてもカッ飛ばさないと
気が済まない!』という方もいらっしゃるようで…。
これはもうデコーダーにしてみれば『熱暴走してください!』と言われているようなもの
です。
ですので一個体の連続走行はスピード、環境、当日の室温等にもよるでしょうが
『スケールスピードであっても10~15分程度』に留めておいた方が無難だと思います。
ちなみに当店のデモ機達は営業時間中(=1日約8時間程度)は常時数輛がサウンド
を発していますが、それは『常時停車』だから出来る芸当、とも言えます。
(それでも車輛を触ると温かくなっています。) |
3.アドレス変更する際はCV29の数値を変更してから! |
アドレス変更する際、2桁から4桁にする場合はCV29の数値も変化します。が、一部
デコーダーでは先にCV29の数値を変更しておかないと変更時に『エラー』になることが
あります。
ここで基本中の基本『CV29とは?』について簡単におさらいを。
CV29は『スロットル前進位置での進行方向(前進 or 後進)』、『アドレス対応桁数
(2桁 or 4桁)』、『スピードステップ数(14 or 128)』、『アナログDC制御(OK or NO)』
といった運転する上で重要な部分を司っている全CV値の中でもたいへん重要なCV値
です。
そのため場合によっては他の数値にまで影響を与える可能性もありますのでご注意
ください。
なおCV29内の数値に関してはデコーダーメーカーによって一部異なる場合があります
のでここには記載しませんがMRC社のサイト内ではPDFファイル形式でダウンロード出来る
ようになっています。 |
4.ページモードの使用は中止するべし |
D-101セット付属の説明書及びDCS50K(=D-101セットに含まれるコマンドステーション
兼コントローラー)の初期設定のプログラムモードは『ページモード(=PAGE)』ですが数年前
よりデジトラックスのデコーダーでさえページモード非対応のデコーダーが出て来ております。
それだけでなくMRCやサウンドトラックスなどのデコーダーではページモードでは読み込めない
、エラー表示になる、書き込み時に意図しないデータが書き込まれる、といった不具合が
続出しています。
これを防ぐに当店では『ダイレクトモード(=dir)』を使用することをお勧めします。DSC50K
にはプログラムモードが4種(=ページ、ダイレクト、フィシカル、)搭載されていますが
ダイレクトモードはページモードの表示が若干異なる(=Pの代わりにFがひっくり返ったような
表示になります)だけでプログラムレールを使用する、といった部分は同じです。 |
5.線路及び車輪のクリーニングは十分するべし |
最近の製品は比較的消費電流の少ないカンモーターやLEDランプを使用している製品が
多いので以前ほど汚れなくなりましたが、いくら消費電流が少ない、と言ってもDCCの場合、
常時高電圧(=といっても12~16V程度ですが…)を流しているわけですから線路面の汚れは
棒モーター+12V電球程ではないとはいえ『比較的早い』と言えます。
DCCにとって集電は命。汚れると正確な信号を拾えなくなるため最悪、暴走や脱線と
いった『事故』につながります。
そうなる前に集電車輪と線路のクリーニングは十分行ってください。なおこの際、
『ヤスリ等で磨く』という行為は非常に細かいサンドペーパー類(=WAVE製『ヤスリスティック
・フィニッシュ』クラスの非常に細かいものを除く)線路面が荒れて必要以上のスパークによって
汚れを呼び込むことになるので、ニッケルメッキ・レールでは不要です。ヤスリ研磨が絶対に
必要なのは『真鍮地剥き出しの線路だけ』です。
それ以外のニッケルメッキやステンレス線路は上記のヤスリスティック・フィニッシュで研磨して
表面をツルツルにした上でカトーなどのレールクリーニング液で清掃するだけで十分に集電効果
を保てます。 |
6.記事内容:未定(Coming Soon) |