Reading "Crusader" Train Set
(レディング鉄道『クルセーダー』号セット) |
Crusader |
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よく『読む』という単語(Read)の現在進行形と同じ綴りのため『リーディング』と読む方が
いらっしゃいますが地名の場合は『レディング』です。
(英国バークシャー州の州都と同名です。)
『西洋の甲冑』のような蒸気機関車に牽引された全ステンレス無塗装の、この客車列車。
列車名の『クルセーダー』とはその昔、キリスト教徒の内、聖地エルサレムをイスラム教徒から
奪還しようと十字軍として遠征した騎士のこと。
(政治的・宗教的にいまだこの事が長く尾を引いているいるのですが…。)
レディング鉄道がB&O、PRRの列車に対抗するため、フィラデルフィア-ニューヨーク間を
1日1往復運転されました。
編成内容は座席車×2、食堂車×1、座席・展望車×2の計5輛で、1編成のみが
バッド社によって製造されました。
機関車は手持ちのG-1saクラス4-6-2をステンレス製ボイラージャケットに改装する事で
対応。117及び118号機の2輛が用意されました。
この編成の変わったところは炭水車後部から張り出した延長部に展望車の展望部が
収まる点です。(模型でも再現されています。)
展望車を前後に配置することで折り返しの際の編成転換の手間を省きました。
列車は1937年のクリスマスシーズンに運転を開始。通勤・買い物客の輸送に大活躍
しました。
1948年には乗り入れ区間であるセントラル・ニュージャージー(CNJ)での線路間給水
設備(=ウォーター・スクープ)の撤去による影響で若干容量の大きいテンダー
(=2-8-2より転用)につなぎ替えています。
1950年には一般的なG-3クラス蒸機へ牽引機変更(117、118号機は流線型カバーを
撤去して一般機の姿へほぼ復元)、また1950年代後期に蒸気機関車が廃車になった後は
FP7ディーゼル機関車の単機または重連牽引になりました。
(Athearn/GENESISから発売されていましたが既に完売になっております。)
1962年、客車編成はまとめてカナディアン・ナショナル(CN)鉄道へ売却、後にRDC
(ディーゼルカー)に置き換えられるまで別のスムースサイド客車によって運転は継続され
ました。(RDCによる最終運転は1981年7月末まで。)
なお展望車の生き残り(元RDG #5→CN)が『スピリット・オブ・ワシントン・ディナー・トレイン』
にいたのは記憶に新しいことですが同列車は2007年10月末に運行を終了、車輛は複数の
遊覧鉄道に売却されたようですが本当に入手したかはさだかではありません。
*WikipediaによるとTexas State RailroadとCarizzo Gorge Railroadとのことですが
実車の売買を仲介している会社のホームページに『F9A×2+客車8輛セットで販売中
(模型のようですがあくまで1/1の実車です)』というページが存在しています。
(営業中の姿はプレス・アイゼンバーン刊『Rails Americana-1』に実車写真あり。)
また、もう1輛の展望車(元RDG #1→CN)もペンシルバニア州ストラスブルグの博物館へ
収蔵されているようです。(屋外展示。ただし復元工事は未着手。) |
・実物の『運転開始75周年記念(もちろん実物の列車は既に廃止になっています)』としての
企画品です!
・どちらの編成も機関車の車番が異なるだけで客車の車番(1-2-3-4-5)は同じです。
*テンダーは1948年につなぎ替えられる前のウォーター・スクープ付き仕様です。
・テールマーク及び車体には鉄道名のみが記載されます。また機関車サイドカバーのシリンダー
~第1動輪付近に『Crusader』のロゴが入ります。
・機関車:DCC、サウンドは搭載可能です。(準備工事済み。)
*サウンドデコーダーはコンコーからデジトラックス製デコーダーにサウンドを焼き込んだ物が
用意される予定です。
・客車:チップLED式室内灯付き!展望車後部上部のバックマーカーライト点灯。
*付属の磁石付きスティックでON/OFF可能。サイドマーカーライト、テールマークは不点灯。 |
・GHBインターナショナルより購入特典のCD-ROMが到着しました。レディング鉄道歴史
協会の会報に掲載されたクルセーダー号の記事などをPDFファイル形式で収録しております。
1セットに付き1枚お付け致します。(弊社にて封入済み。)
なおこのCD-ROMは紙製CD入れに入っているため、お受け取り後は速やかにプラスチック製
CDケースまたは不織布製CD入れに移すことをお勧めします。(擦れ軽減のため。)
また保存の際は直射日光、高温等を避けてください。
*この手の『手焼きCD-ROM』は直射日光に当てると数時間程度で読み取れなくなる、という
某雑誌の実験結果が出ています。(2012-12-13追記) |